『カワイイ』と『サステナブル』の間で揺れる私たち

可愛いだけで物を買うのは罪なのか?という問いの先には。

Written BY

Reiko

Room Euphoria Brand Owner / Yoga teacher /Yoga Nidra therapist /Aromatherapist / 京都芸術大学で空間デザインを勉強中

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April 5, 2021

私が数年前から大好きな、アンソロポロジーというブランドがあります。


アメリカのアーバンアウトフィッターズが母体です。

「さすがにもうアーバンアウトフィッターズではなあ・・・」

という段階に入った大人の女性のために

程よい可愛さと程よいラグジュアリーさを兼ね備えたブランドとして

1992年に創立されたそうです。

洋服やアクセサリー、インテリア用品に家具まで

本当にたくさん、素敵な商品を取り揃えているブランドなんです。

アメリカのAnthropologieのHP


私とアンソロポロジーの一番最初の接点は、おそらく10年以上前。

はっきり覚えていないけど、それは「エプロン」だったと思います。

はい。「エプロン」です。


アンソロポロジーのエプロンは、信じられないくらいカワイイのです。

その当時の私はなぜかとてもエプロンに凝っておりまして

(確かSATCがきっかけだったと記憶している)

見て、このラインナップ!

アンソロポロジーのものはお値段も高くて、

しかも当時は日本に発送してもらうのに

確か6000円くらい送料がかかったと思うので

結局諦めて、自作したという経緯があります。


日本にはないデザインで

お揃いでキッズもあったりして

それがまたすごく可愛かったんですよね。

HPを見ると、ものすごく洗練されていて

でも上品すぎず適度にカジュアルに崩してあって。


昨年あたりから

やっと日本公式オンラインショップができました。

日本語で、送料などもお得になって

敷居が格段に低くなりました。

Anthropologie Japanのサイト。昨年オープンしました。



でもアメリカの実店舗に実際に足を運ぶと、結構乱雑に品物が置いてあったりするんですよね。海外のお店、特有の感じと言いますか。

日本の店頭が綺麗すぎなのかもしれないけど。


ロスにある実店舗に行った時の写真。

こちらはハワイのお店。


世界に約200ほどもある実店舗と、それに加えてオンラインショップ。結構な流通量だと思うし、セールもわりと頻繁にやっている。



そうすると問題になってくるのは

「カワイイ」という気持ちだけで物を買うことの是非。


一応、Room Euphoriaのポリシーとして

人と環境に優しいものを挙げています。



となると、そうではなさそうなお店で物を買うことに、なんとなく罪悪感を感じてしまうわけです。



果たして、カワイイの気持ちだけでモノを買うのは、罪なのでしょうか。

例えば、普段使っているこのお皿なんかはカラフルでとっても気に入っています。

いちおう陶器ですし、レンジもOKで、毎日使っています。

トーストにのっかっているのは、サバ。



今自宅の洗面所と玄関にかけてあるカーテン

そして玄関のマットもアンソロポロジーで購入したものです。


ソファーに座っていると常に玄関の方向を見ていることになるので無意識にでも、それらが目に入ってきます。

レオパード柄がとってもお気に入りなのです


このマットの上が瞑想コーナーだったりして。


もちろん「無意識」なのでわざわざそれを見て喜ぶということもないのですが

無意識に入ってくるものこそ重要ですから

この景色は、私にとってかなり部屋の居心地をよくする重点ポイントなんじゃないかと思うのです。



以前、ずっと前ですが

オーガニックの化粧品にハマっていた頃

今はもっと改善されているのでしょうが

そのころの自然派オーガニック化粧品は

総じて使い心地の悪いものが多かったんです。


石鹸シャンプーは髪が軋むし

排水溝が石鹸カスでいっぱいになる。

日焼け止めは伸びが悪く、顔が白浮きする。

マスカラはすぐ落ちて見事なパンダ目に。

そして石鹸洗剤はタオルがごわごわして肌触りが良くない。などなど・・・


その後、色々と考えた結果、

自分的にちょうど良い落とし所う見つけて

程よく自然派のもの

程よくケミカルなものを取り入れて

バランスよく使うようにしています。

ディスプレイも、かわいいんですよね。



ちょっとここのところハマっていた

ヴィーガンにも通じるのですが

わたしたち一人一人が絶対に成し遂げなければならない!!!と

息巻いてそれで居心地が悪くなるのであったら、やめたほうが良い。


結局は、どちらが幸せになるか、という話じゃないかなとも思うのです。

で、上記のAnthropologieですが、さすがアメリカ。

何も考えずに商品を販売しているかと言えば、もちろんそんなことはなかった。


カラフルなプリントが特徴のブラジルのブランド、Farm Rio(めっちゃかわいい)

Earth Monthに合わせて、Anthropologieは、Farm Rioと協力し

ブラジルの森林に25,000本の木を植えるプロジェクトを支援すると発表しました。

(それは4月20日- 22日がEarth Dayだからということに関連していると思います)

と、ここまで考えてきて

「エコなものを取り入れなければ!」

「環境に配慮しなきゃ!」と息巻いている私の方が

なんだか滑稽に思えてきました。

あえて私が騒ぐまでもなく世の中はとっくのとうに考えてる。

当たり前だ。

そして、これも当たり前のことだけど

この現代社会の仕組みの中で生きていくのなら

ある程度、物流に乗っかって消費して、

多かれ少なかれ、なにかしら環境に

負荷をかけずには生きていけないということも

わかりきっている。

みんな知っている。

もちろん、前提として過剰に作り

無駄に消費することはもうやめにするとして。

欲しいものを手にすることに

私たちはそんなに罪悪感を感じるべきだろうか?

それよりも、環境に良いことをしている「つもり」になって
じつはそれ以上に環境に負荷をかけていることがあるかもしれない
ということを考えてから商品を手に取る方が重要なのでは・・・?

このマグカップはAnthropologieの定番商品。今うちでは花瓶代わりに。

世の中には本当に根深く複雑な問題が沢山あって

それについて日々、研究したり改善しようとしている方々がいる。

そんな中で私はまだまだ、本当にこれからの地球での過ごし方を模索し始めている

一個人でしかないけれども、なんにせよ、

ただ受け入れるのではなく
問いを立て続けるのが大切かな、と感じています。

モノが作られる仕組みはとても複雑だから

エコバックさえ持っておけば良い

というわけではないということ。

それをちゃんと知っておくということ。


その上で、かわいいものを取り入れて、毎日幸せな気分で過ごせるのならそれでよし。

それを取り入れたことで罪悪感に苛まれたり、

ちょっと心に引っ掛かるものがあるのであれば、やめておけば良い。

シンプルに、そんな理由でいいんじゃないかと。

今のところの結論は、そんなところに落ち着きました。

そんなふうにちょっと自分に言い訳をして

今日もアンソロポロジーのHPをのぞいて幸せな気分に浸るのでした。


Anthropologieでお買い物をするには

Anthropologie Japan

https://jp.anthropologie.com

通常便であれば、5,000円の購入で送料が無料になります。

Anthropologie

https://www.anthropologie.com/

実は、アメリカのHPからでもお買い物できます。日本のサイトよりも品揃えが豊富なのと、うまく買えばこちらの方がお安く入手できたりします

ただし、関税がかかるので注意。家具などの大物は、配送できないかもしれません。

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